成年後見人の手続きを自分でやるには その3
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何らかの事情で成年後見制度を利用することになったが、
申立手続きを自分でやってみたいという方のために書き方や必要書類について解説しています。
今回は、パート3になります。前回、前々回は以下のとおりです。
【 成年後見人の手続きを自分でやるには その2(親族関係図) 】
その1では、財産目録の書き方について、
その2では、親族関係図について解説しています。
ここでは、収支予定表について解説しようと思います。
収支予定表の書き方
収支予定表のひながたに本人(被後見人)の直近の収支を記載していきます。
年金、給与、入院費、水道光熱費など定期的な収支についてのみでいいかと思います。
領収書など裏付けとなる資料があれば、A4でコピーして一緒に提出します。
年金や賃料収入、給与
たとえば年金でしたら、年金額改定通知書が毎年、4月ごろに届きますので、
そのはがきをコピーします。
賃料収入があったら、契約書のコピーを添付。
給与や役員報酬があったら、明細書のコピー。
水道光熱費や通信費
水道光熱費や固定電話、携帯といった通信費は口座から引き落としとなっていることが多いので、
財産目録で提出する通帳コピーに記載があれば、それでいいかと思います。
住居費
家賃を支払っていたら、契約書をコピーします。
入院していたら入院費の領収書、有料老人ホームでしたら施設の領収書です。
本人が入院しており、現在、入居できる施設を探している場合、
収支予定表に入院費を記載してもいいのかという疑問が私にありましたが、
とりあえず、現時点の収支でいいので入院費の記載でいいかと思います。
税金
税金に関しては、本人が不動産を所有していたら固定資産税があります。
毎年、5月ごろに固定資産税納税通知書が本人の住所に届くので、
その通知書の税額がわかる部分をコピーしておきましょう。
本人の収入が一定以上であれば、
所得税と住民税(市民税県民税)の支払いがあるかもしれません。
領収書が見つからなくても口座から引き落としとなっていれば、
それで判明するので大丈夫です。
保険料
保険料としては、まず国民健康保険料と介護保険料があります。
これも口座から引き落としとなっていれば、それで判明します。
なお、民間の生命、損害保険料に入っていれば、
財産目録としても提出します。
負債の返済など
その他、借金の返済があったら、その額を記入し、
借金の証拠となるものもコピーします。
借金は財産目録に記載する必要があります。
月額と年額で記載する
さて、各項目の額が判明したら、
収入と費用にわけて、それぞれを年額と月額を割り出します。
その額を記載して収支予定表は完成です。