青森 | 相続の相談先は、司法書士、行政書士、税理士、弁護士?

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司法書士さいとう司法書士事務所
青森市大野でさいとう司法書士事務所を経営している代表齋藤洋介です。 相続を中心として業務を行っています。 趣味は自転車(ロードバイク)、青森市内のラーメン店巡り、司馬遼太郎の小説を読むことです。

相続が開始すると、社会保険などの手続き、預金の解約、不動産の名義変更などやらないといけないことがたくさんあります。

平日は時間が取れないので士業に相談することを考えられている方も多いかと思います。

しかし、士業といっても司法書士、行政書士、税理士、弁護士などおり、どこに相談すればいいのかわからない方もいらっしゃると思います。

そこで、各士業の特徴についてまとめてみましたので、ご参考にしてみてください。

弁護士

 

弁護士ははっきりいうと、オールマイティーです。登記や税務書類の作成もできます。

しかし、登記も税務書類の作成も業務としてやっていないところがほとんどです。

というのも登記、税務ともに専門知識が必要であり、弁護士が習熟しているとはかぎらないからです。

弁護士がその強みを発揮するのは、相続人間でトラブルがあるときでしょう。

弁護士は法律のエキスパートです。

法律に精通しているプロが代わりに他の相続人と交渉してくれます。 税理士、司法書士、行政書士はあくまでも書類を代わりに書くことしかできません。

相続人の代理人となってほかの相続人の間に入れるのは、弁護士だけです。

相続人に代わって遺産分割協議書を作成できますし、裁判や遺産分割調停の代理人にもなります。

ほかにも相続のゴタゴタが泥沼化したら、もう相手とは会いたくもないでしょうし、 相続人が多数にわたる場合はまったく面識もない人とも遺産分けの話をしなければいけないこともあります。

こんな時も弁護士におまかせしておけばいいので精神的にもゆとりがもてます。

ただし、一般的に費用がかさむことが多いようです。

 

税理士

相続でかかってくる税金といえば、文字通り相続税です。

いったい相続したらどれだけの相続税がかかるのでしょうか。

相続税には基礎控除額というものがあり

一般的に3000万円に各法定相続人×600万円を加えたものが基礎控除額だと考えて差しつかえありません。

たとえば法定相続人が3人いたら、基礎控除額は4800万円になります。

遺産の総額がこの基礎控除額を超えない限り、相続税はかかりません

逆に基礎控除額を超える遺産の相続には相続税の申告義務があります。

また、申告には期限もあります。

相続税の申告を自分でやるのは大変難しいと思います。

難しさのポイントは相続財産の評価です。

現金や預金でしたら額面がそのまま財産の評価額になりますが、不動産や有価証券は複雑な評価方法 があります。

相続財産を相続税の基準で評価するのは一般のかたにはなかなか難しいと思います。

多額の遺産を相続するときは、自分には相続税はかからないと早合点すると後から相続税がかかっていたというケースも考えられます。

相続税がかかりそうなときは税理士に相談したほうが賢明だと思われます。

相続サポートセンター

相続サポートセンターという看板を掲げて営業しているのをみたことがある人もいるかもしれません。

実は、相続サポートセンターの母体が税理士事務所や公認会計士事務所というケースはおおいです。

不動産の名義変更から預金の解約まで相続のまるごとを請け負うのが特徴です。

一般的に相続サポートセンターは依頼者から受任したら、登記は司法書士、税務書類は税理士、トラブルがありそうだったら弁護士と、仕事を外注します。

ですから外注費も請求されるということになります。

また、相続サポートセンターも独自の算出によって料金を請求してくるようです。

だいたい、相続財産にパーセンテージを掛けたものを手数料として請求するところがおおいようです。

つまり、外注費プラス相続サポートセンター手数料の合わせたものが請求されるとかんがえたほうがいいです。

請求額が思わぬ高額だったということがないように、事前に見積りをしてもらったほうがいいでしょう。

行政書士

行政書士が相続事件を業務としておこなっているところもおおいです。

各地域にある行政書士のホームページをみると、やはり相続を業務としてやっているところがほとんどです。

行政書士と他の士業、たとえば司法書士もやっている仕事は同じだとお考えのかたもいるかもしれませんが、

行政書士は遺産分割協議書を作成することができるが、不動産の名義変更はできないという点をおさえておくことが大事です。

行政書士が法務局に提出する書類を代理で作成することは司法書士法により禁じられています。

しかし、世の中の行政書士は、不動産の名義変更があるときでも遺産分割協議書の作成を受任しているようです。

その場合、不動産の名義変更に関しては司法書士に外注しています。

ですから、不動産の名義変更が絡むと請求額には行政書士の報酬と司法書士の報酬と二重にかかってきます。

結果、どうしても割高になるのはいなめません。

もちろん、不動産の名義変更がない場合の遺産分割協議書作成にはいいと思います。

 

司法書士

司法書士が一体、何をしているのか、よくわからないかたも多いかと思います。

「弁護士、行政書士とどうちがうの?」という質問もたまにいただきます。

行政書士とのちがいは、前述したように不動産の名義変更ができるか、できないかです。

司法書士はできます。

それでは弁護士とはどうちがうのかというと、司法書士(行政書士も同じですが)は相続人ごとの交渉ができません。

たとえば他の相続人とはもう何年も会ってないから、代わりに会って遺産分割協議をするということはできません。

要はトラブルがありそうなときの交渉人としてはつかえないということです。

司法書士が使えるときはこういう時です。

相続に不動産があり、しかも遺産分割協議がすでに終わっていて、あとは遺産分割協議書を作成するだけ。

こういうときは、司法書士に依頼したほうが他士業よりも安くなることが多いです。

行政書士や相続サポートセンターのように外注することがないからです。

もちろん、各司法書士によって値段設定はちがいますので事前に見積りは出してもらった方が賢明です。

 

まとめ

各士業の特徴を表にまとめてみましたので、ご参考にしてみてください。

  交渉 税務書類 不動産名義変更 遺産分割協議書を作成
弁護士   〇   △   △   〇
税理士   ×   〇   ×   ×
行政書士   ×   ×   ×   〇
司法書士   ×   ×   〇   〇

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