遺言の効力は何ですか?

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司法書士さいとう司法書士事務所
青森市大野でさいとう司法書士事務所を経営している代表齋藤洋介です。 相続を中心として業務を行っています。 趣味は自転車(ロードバイク)、青森市内のラーメン店巡り、司馬遼太郎の小説を読むことです。
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ここでは、遺言を書いたほうがいいケース、遺言の効力にはどのようなものがあるかについて解説しています。

遺言書を書いたほうがいい人

一般的に遺言を書いたほうがいいケースをあげてみます。

ほかにもいろいろなケースがありますが、以下、代表的な例です。

◇夫婦に子供がいない

子供がいないからといって、相続分は配偶者(たとえば奥さん)だけに相続されるわけではありません。

旦那さんの父母がご存命でしたら、父母も相続しますし、

父母がご存命でなくても兄弟姉妹がいたら、兄弟姉妹も相続人になります。

長年連れ添った配偶者に財産の全部を相続させたいと思ったら、遺言を書いたほうがいいです。

◇内縁関係だった

長年夫婦として暮らしていても、婚姻届けを出していないと内縁となり、

内縁関係であるかぎり、配偶者は相続人にはなりません。

残された伴侶に財産を残したければ、遺言を書くことになります。

◇家業を継がせたい

個人で商売をしていた、農家だったというケースでは、事業で使っていた財産も相続の対象になります。

相続人が何人もいて、全員が相続すると財産も分割されると、

このまま事業を続けるのがむずかしくなります。

ですので、家業を継がすためにはだれか一人に相続させる必要があります

◇相続人がだれもいない

相続人がだれもいないと、例外がないかぎり遺産は国庫に帰属します。

特別お世話になった人に財産を残したいとか、慈善団体に寄付したいケースでは、遺言を書かないといけません。

◇家族関係が複雑だ

たとえば、先妻との子を連れ子として、再婚したケースがあります。

一般的に先妻の子と後妻のあいだでは、遺産をめぐってのトラブルになりやすいと言われています。

トラブルをあらかじめ防ぐために遺言を書いたほうがいいわけです。

 

遺言の効力は?

遺言でできることは法律で決まっています。

つまり、民法上、遺言でできることは決まっており、それ以外のことを書いても意味がないわけです。

「私の死後は兄弟仲良く暮らして、残された母を孝行してください。」

と書いても、法律上では効力がないわけです。

ちなみに遺言書に上の文言のように相続人への想いをつたえておくと円満に相続できます。

これを付言といいます。ですから、まったく意味がないわけではないです。

それでは遺言でできることをあげてみましょう。

◇相続分の指定、遺産分割方法の指定

遺言を残さなければ、相続人間で遺産分割の話し合い(遺産分割協議)をしないかぎり、

相続人は法で決められた分の遺産(法定相続分)を相続することになります。

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しかし、遺言により法定相続分とは異なった割合ですることができます。

相続人が母と息子だけとします。法定相続分だと2分の1ずつですが、

母に4分の3、息子に4分の1」といった具合です。

このように割合で分けることを相続分の指定といいます。

ほかにも遺産分割方法の指定というものもあります。

たとえば、相続人が兄弟ふたりだけで、遺産が家と現金だけとします。

法定相続だと家と現金ともに半分ずつの相続になりますが、

遺言により、「長男には家を、その代わり次男には現金を相続させる」といった具合にできるわけです。

相続分の指定、遺産分割方法の指定ともに自分ではなく第三者にしてもらうこともできます。

◇遺産分割の禁止

遺言により、自分が死んでから5年以内は遺産の分割を禁止することができます。

なぜ遺産分割の禁止をわざわざするのかというと、

未成年者は遺産分割協議に参加できないので成年に達するのを待つまでとか、

海外に住んでいてすぐには遺産分割協議に参加できない相続人がいるとか、

などの事情があるからです。

そういったときに遺産分割を禁止しておきます。

◇認知、後見人の指定

婚姻届けを出していない内縁の夫婦の間に生まれた子供は、法律上は父のいない子供となります。

父親は生前に認知届けを出せば法律上も子の父となるのですが、何らかの理由で生前は認知できないということがあるわけです。

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こういった事情の時に遺言で認知するのです。これを「遺言認知」といいます。

遺言認知で子供は相続人となり遺産分割協議に参加できるようになります。

ただ認知に際には二つの注意点があります。

ひとつは子供が成人のケースで認知するには子供の承諾が必要です。

もうひとつは、胎児の認知では母の承諾が必要になります。

認知のほかに後見人の指定もできます。

子供がまだ成年に達していなければ、自分の死後に他の親権者がいなければ未成年後見人を遺言により指定できます。

◇遺贈

遺贈(いぞうと読みます。)は遺産を相続人または相続人ではない人(たとえばお世話になった人)に無償で譲渡することを言います。

長男のお嫁さんにずっと介護してもらったけど、子の配偶者は相続人にはなりませんので、お嫁さんには財産は残らないわけです。

そこでお嫁さんに「これこれの財産を遺贈する。」と遺言に書いておけば、特別にお世話になった人に自分の財産をあげることができるのです。

遺贈の書き方には民法上、2パターンあります。

自宅とかどこそこの土地とか財産を特定して遺贈する方法(特定遺贈

全財産の何分の1を遺贈すると書く方法(包括遺贈

特定遺贈では、遺贈をされる人(受遺者といいます。)は自宅とか田んぼとか個別の財産をもらうだけです。

債務も継承するということはありませんし、もらいたくなければいつでも放棄することができます。

それに対して、

包括遺贈では債務も継承しますし、遺産分割協議にも参加する必要があります。

放棄するのも期間制限があり(遺贈を知ってから3か月以内)、家庭裁判所での手続きが必要です。

遺言執行者の指定

ところで遺言に「土地を誰それに遺贈する。」と書いてあったら、手続きをする人はだれでしょうか?

原則、相続人全員になります。

でもいちいち相続人全員が駆り出されるのは面倒ですよね。

ですので遺言の内容を実現していく人を遺言で指定することができます。

その人を遺言執行者といいます。銀行口座を解約したり、相続財産の目録を作成したりと遺言に書かれたとおりに相続させるわけです。

遺言書を書いても遺言どおりに相続がされるかは不安なものです。

しかし、遺言執行者を指定しておけば安心です。

 

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