遺留分減殺請求は時効にかかる前にしましょう。

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司法書士さいとう司法書士事務所
青森市大野でさいとう司法書士事務所を経営している代表齋藤洋介です。 相続を中心として業務を行っています。 趣味は自転車(ロードバイク)、青森市内のラーメン店巡り、司馬遼太郎の小説を読むことです。
遺留分減殺請求権

相続分が少なかった、あるいはまったくなかったら、遺留分を請求できるかもしれません。

いわゆる遺留分減殺請求です。

ただ期間制限があり、何もしないでいると遺留分減殺請求権は消滅します。

遺留分減殺請求の期間制限には、消滅時効と除斥期間(じょせききかん)の2つがあります。

この記事では遺留分減殺請求と期間制限について解説しています。

 

 

遺留分減殺請求とは

遺留分減殺請求の「遺留分」とは一定の相続人に最低限残しておかないといけない相続分のことです。

遺留分について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

関連記事【遺留分の計算方法をわかりやすく解説します!

よくあるのが遺留分のことを考慮せずに被相続人が遺言で全財産をだれか1人に相続させてしまうケースです。

遺留分のある相続人が「はて、困った。」となるわけです。

しかし、遺留分を侵害する遺言は無効ではありません。法的には問題ないのです。

ですので、相続人が自分の遺留分を取り戻すために遺産をもらった人に遺産の一部を請求することになります。

これを遺留分減殺請求といいます。

一種の権利ですので、遺留分減殺請求権ともいいます。

 

遺留分減殺請求の期間制限には2つある

遺留分減殺請求には期間の制限が2つあり、民法で決まっています。

減殺の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から十年を経過したときも、同様とする。

民法第1041条

民法第1041条の前半部分に「知った時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。」とありますが、

文字通り、1年以内に行使しないと遺留分減殺請求権が時効で消滅してしまうことを定めています。

前半部分の期間制限を消滅時効といいます。

相続があったことを知って、なおかつ、遺留分を侵害する贈与や遺贈があったと知ったときが消滅時効のスタート地点です。

さらに後半部分には「相続開始の時から十年を経過したときも消滅する。」とあります。

後半部分の期間制限を除斥期間(じょせききかん)といいます。

除斥期間は相続が始まってから10年間で遺留分減殺請求権が消滅することを定めています。

遺留分を持つ相続人が相続があったことを知らなくても相続開始から10年経ったら、問答無用で消滅します。

ふたつの期間制限

 

 

消滅時効の起算点は

消滅時効の起算点(スタート時点)は条文によると

「相続の開始」と「減殺すべき贈与又は遺贈があったこと」を知ったときとあります。

「相続の開始」は、被相続人が亡くなったときですから明確です。

問題は、「減殺すべき贈与又は遺贈があったこと」です。

単純に贈与や遺贈があったことを知っただけではダメなのです。

贈与や遺贈が遺留分を侵害していることも知ってないといけません。

しかし、遺留分の計算は複雑ですので、贈与や遺贈が遺留分を侵害するのかどうかはすぐにはわからないものです。

ですので「それじゃあ、具体的にいつからなんだよ。」ということが、昔から裁判の場で問題になっています。

はっきりとした答えは出ていないのが本音なのですが、侵害された遺留分額を正確にはわからなくても、

「いくらかわからないけど、遺留分は侵害されただろうな。」ぐらいで「知った」ことになるようです。

 

時効を中断させる方法

遺留分減殺請求権は「知ったとき」から1年の時効で消滅してしまいます。1年というのは割とあっという間です。

ですので、民法上、時効を中断させる方法があります。遺留分のある相続人の権利を守るためですね。

 

消滅時効を中断させる簡単な方法は、贈与や遺贈をしてもらった人に内容証明郵便を送ることです。

内容証明郵便は、手紙の内容、届いた日、だれに届けたかを郵便局が公的に証明してくれます。

証拠として残るので、相手方は言い逃れができません。

内容証明郵便によって確実に時効を中断できるのです。

ただし、もうひとつに期間制限である除斥期間の中断方法はありません。

さすがに何十年も経過してから、遺留分についてごちゃごちゃ言われると面倒くさいですよね。

相続した人だって気が休まらないでしょう。

ですから、10年たったら問答無用で請求権が消滅するというルールになってます。

 

遺留分減殺請求権行使後も時効にかかることがあります

遺留分減殺請求権を行使したからといって、まだ安心できません。

たとえば、行使の結果、相続人からお金をもらえることになったとしましょう。

法律的に言えば金銭債権を取得したことになります。

つまり、「お金を自分によこしなさい。」と相続人に主張できる権利です。

この金銭債権は10年で時効消滅してしまいます。

遺留分減殺請求権行使後も金銭債権は時効にかかるので、ご注意ください。

 

まとめ

  • 遺留分を取得するには遺留分減殺請求権をします。
  • 遺留分減殺請求権にはふたつの期間制限があり、短期消滅時効(1年)と除斥期間(10年)があります。
  • 短期消滅時効を中断させるには内容証明郵便を送るのが一般的です。
  • 除斥期間を中断させることはできません。
  • 請求権行使後も金銭債権は10年で時効消滅します。

 

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